看護師の働き方を見直したいときに整理する5つのこと

看護師の働き方を見直す、整理したい5つのこと。チェック欄のあるノートと聴診器を描いた水彩イラスト 働き方・転職・休職

「今の働き方を、このまま続けていいのかな」

勤務を終えて帰ったあと、家のことをする余力が残らない。休日も次の勤務が気になって、落ち着かない。そんなとき、求人を見ても「自分は何を変えたいのか」が分からず、手が止まることがあります。

この記事では、看護師の働き方を見直すときに、最初に整理したいことを5つに分けました。いま結論を出さなくても大丈夫です。まずは、今の生活で負担になっていることと、これから大切にしたいことを書き出してみましょう。

この記事でできること

  • 「つらい」の中身を、具体的な言葉にする
  • 次の働き方で譲れない条件を整理する
  • 相談や情報収集につながる、小さな行動を一つ決める

1.何が負担なのかを、場面に分けてみる

最初から「看護師を辞めるべきか」と考えると、答えが大きくなりすぎます。まずは、いつ・何が・どのくらい負担なのかを分けてみます。

  • 勤務の組み方:夜勤の回数、勤務の間隔、休日の取り方
  • 業務:仕事の量、責任の重さ、記録や委員会の負担
  • 職場環境:相談のしやすさ、人間関係、教育やフォローの体制
  • 生活との両立:通勤、家事、育児や介護、自分の時間

「全部しんどい」と感じる日には、一つだけで構いません。最近の勤務を思い出して、「帰宅が遅くなる日に、夕食や翌日の準備が重なる」のように、困っている場面をメモします。患者さんや同僚を特定できる情報は、書き残さないようにしましょう。

体調に不安があるときは、この整理を終えることよりも、休息や医療機関・職場の健康相談窓口などへの相談を優先してください。

2.次の働き方でも残したい条件を決める

変えたいことと一緒に、今の仕事で残したいことも考えます。仕事内容にやりがいがある、相談できる同僚がいる、通勤が短いなど、小さなことも条件になります。

希望をすべて同じ重さにせず、次の3つに分けてみましょう。

  1. 必ず守りたいこと:生活や働き続けるうえで欠かせない条件
  2. できれば叶えたいこと:ほかの条件との組み合わせで考えられる希望
  3. 今回は優先しないこと:あってもよいけれど、判断の軸にはしない条件

たとえば「日勤のみ」を希望しているなら、その理由まで言葉にします。「子どもが寝る前に帰りたい」「勤務後に回復する時間がほしい」など、守りたい生活が分かると、勤務時間や通勤も含めて比べやすくなります。

求人の条件を見る前に、自分の条件を一つか二つ決めておく。それだけでも、比較するときの軸になります。

3.時間と生活費の見通しを、分かる範囲で確かめる

働き方を変えるときは、給与の額だけでなく、勤務に使っている時間や、暮らしに必要な支出も並べて考えます。ここでは、細かい計算を完成させることより、まだ分からない点を見つけることを目標にします。

  • 通勤と準備を含めて、仕事のある日にどのくらい時間を使っているか
  • 住居費や食費など、毎月の生活で必要になる支出は何か
  • 勤務日数や夜勤の有無を変えた場合、収入や生活時間はどう変わりそうか
  • 収入が変わる期間について、家族などと相談しておきたいことはあるか

給与は基本給と手当などを分けて確認し、求人票の数字だけで手取り額を決めつけないようにします。休職中の扱いや利用できる制度についても、一律の条件を当てはめず、勤務先の担当部署などで自分に適用される内容を確認しましょう。

分からない項目は「確認すること」として残しておけば十分です。不確かな数字で、退職や契約の判断を急ぐ必要はありません。

4.今の職場での調整も含めて、選択肢を並べる

働き方を見直す方法は、いくつか考えられます。選択肢ごとに「何を変えたいのか」と「事前に確かめること」を並べてみます。

考える選択肢 事前に確かめたいこと
今の職場で相談する 業務の分担、勤務の組み方、異動などについて相談できる相手と、調整の余地
休むことを相談する 体調についての相談先と、勤務先の休暇・休職制度の有無や条件、手続き
別の職場や勤務形態を探す 仕事内容、勤務時間、通勤、給与の内訳、教育・相談体制
学びや副業を検討する 目的、確保できる時間、勤務先の規則、必要な手続きや費用

副業や学びを始める場合も、「何を増やすか」の前に「その時間をどこから作るか」を考えます。すでに余力が少ないなら、予定を増やす前に、今ある負担を減らせるかを確かめたいところです。

候補の職場については、施設の種類だけで忙しさや働きやすさを決めつけず、実際の業務や勤務条件を確認します。今の職場に残る場合も、調整できることがあるかを相談し、変わった点・変わらない点を見直していきます。

5.今日できる行動を、一つだけ決める

整理した内容を、すぐに大きな決断へつなげなくても大丈夫です。まずは「不明点を一つ減らす」行動を選びます。

  • 次の勤務までに、負担を感じた場面を一つメモする
  • 勤務表を見ながら、守りたい生活時間を書き出す
  • 相談したい内容を整理して、上司などに面談を依頼する
  • 給与明細や勤務先の制度を確認し、不明点を担当部署に尋ねる
  • 就業相談の窓口を調べる

働き方について相談できる窓口

日本看護協会の案内では、都道府県ナースセンターで看護職の就業相談や無料職業紹介を行っています。自分で求人を比べる前に、希望条件を整理する相談先の一つとして確認できます。

労働時間や超過勤務、夜勤などについては、日本看護協会の「ナースのはたらく時間・相談窓口」でも情報提供などを行っています。対応範囲や利用方法は、各公式ページで確認してください。

書き出して使う、働き方の整理メモ

スマートフォンのメモや紙に、次の5行を書き写してみてください。すべて埋めず、書けるところから始められます。

いま一番負担になっていること:
これからも残したいこと:
次の働き方で守りたい条件:
まだ分からず、確認したいこと:
今週できそうな小さな行動:

たとえば、次のような書き方です。これは説明のための架空の例です。

負担:帰宅が遅い日に家事が重なり、自分の時間が取れない。
残したいこと:看護の仕事と、今の職場で学べること。
守りたい条件:勤務後の予定を立てられること。
確認したいこと:勤務の組み方や業務分担を相談できるか。
今週の行動:困っている場面をまとめて、面談を依頼する。

暮らしに余白を作るために、まず一つ整理する

働き方を見直すときは、負担の原因、残したい条件、時間と生活の見通しを分けて考えるところから始められます。そのうえで、職場での相談、休むこと、別の仕事を探すことなどを比較していきましょう。

今日の一歩は、メモの一行でも構いません。「何を変えたいのか」が少し見えたら、次に確かめることを一つ選んでみてください。

この記事は、働き方を考えるための一般的な整理方法を紹介しています。個別の制度の利用や手続きは、勤務先・各窓口の最新の案内で確認してください。参考リンク確認日:2026年11月4日。

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